人生の三分の一に注力して残りのパフォーマンスを向上させる『スタンフォード式 最高の睡眠』

睡眠と覚醒はセットであって、睡眠の質を向上させることで起きている時間のパフォーマンスを向上させることができる。
タイトルに書いたのはこのことを表していて、本書の中でも何度も言及されていました。
なんだか眠い、頭がすっきりしない、集中できない、という状態で仕事や勉強をするのは効率が悪いということを実感していて、まさに、起きている時間のパフォーマンスを上げるために、本書を手に取りました。

『スタンフォード式 最高の睡眠』 西野精治  サンマーク出版

特に子どもが生まれてから、寝ても寝ても眠い、朝起きられないことに悩んでいます。
子どもが寝たあとにやりたいことがたくさんあるのに、寝かしつけで一緒に寝てしまう。
かといって朝早く起きようとしても、眠くて起きられない。
仕事中も、午後の早い時間は頭がボーッとして集中できない。眠いときもある。

睡眠時間が短いというわけではないから、睡眠の質がよくないのだろう…といつも思っていて、「最高の睡眠」という言葉に惹かれました。
あと、私のことではないけれど、夫が週に1,2回夜勤をしていて、体に良くないなぁと感じているので、体への影響を軽減できるような方法もあるといいなとも思っていました。

結論から言うと、自分の睡眠の質を良くするためのヒントは色々と得られ、試してみたい方法がたくさんありました。
夜勤についてはやはり避けるに越したことはないと感じましたが、一部の方法は試せそうなので、良さそうだと思ったことをメモメモ…✏

入眠直後の「黄金の90分」が重要

本書を読んで初めて知ったのは、入眠から90分の睡眠の質が、睡眠全体の質を左右するということ。
なので、いくらたっぷりと睡眠時間を取ったとしても、最初の90分間の睡眠の質がよくなければ「寝ても疲れがとれない」状態になるということでした。

じゃあどうやって最初の90分の睡眠の質を確保するのか、という話は後述されますが、事例として紹介されていた「睡眠時間を削って翌日の仕事で使う資料を作らなければならない」ときの話は印象的で、実践的だと思いました。
「明け方まで資料を作成して、完成したから少しだけ寝て仕事に行こう」となりがちだけれど、これでは直前までの資料作成の影響で質のよい睡眠がとれず、せっかく作った資料を使ったプレゼンのパフォーマンスはひどいものになるといいます。
そうではなく、夜に眠気を感じたときに短時間睡眠をとって、起きてから資料を作るのがよいと推奨されていました。
この場合、夜に眠気を感じたときに質のよい睡眠をとることができるため、「睡眠圧」が解放され、脳の疲れもとれて、起きてからのパフォーマンスへの睡眠不足の影響が小さくてすみます。

このように、ただ「睡眠時間は確保しよう」「6時間は寝よう」などと理想を掲げるのみでなく、どうしても睡眠時間が確保できない場合の次善の策も提示してくれているところが、本書の実践しやすいところだと思いました。
このあたりを意識することは、夜勤がある人にとってもできることだと感じます。
とはいえ、特殊な体質を持っている人以外がショートスリーパーを目指すことは無謀だとは書かれていて、睡眠時間を6時間とることが目標ではあります。

「黄金の90分」のための2つのスイッチ

では、どうすれば眠り始めの90分の睡眠の質を向上できるのか。

鍵となるのは「体温」と「脳」だということで、これらが質のよい睡眠のための2つのスイッチです。

寝る前には体温が下がるようにすることで寝付きがよくなる、ということで、就寝2時間前の入浴が推奨されていました。
これ、子どもが赤ちゃんのころ、夜泣きをなくして睡眠のリズムを整えるために…と言って聞いたことがあったのですが、当然ながら大人にも効果があるのですね。
とはいえ、知ってはいても、就寝2時間前の睡眠は時間的制約が大きく実践できていなかったんです。
自分自身についても難しいなぁと思ったところ、「忙しいビジネスパーソンのために」ということで、就寝前の足湯というテクニックも紹介されていました。
血流を促進することで手足からの熱放散を促し、深部体温を下げる効果があるとのこと。

さすが!こっちは現実的!

もう一つのスイッチである「脳」のほうが、私にとっては効果が高そうだと感じました。
寝る前には脳を使わないこと。
スマホのブルーライトが睡眠に悪影響を及ぼすというのはよく聞く話ですが、ブルーライトの量というよりは、検索できてゲームもできて…といろいろできてしまって操作で脳を使うことが睡眠の質を下げることにつながると主張されています。

私はなるべくスマホを寝室に持ち込まないようにはしているのですが、寝る前に面白い本を読んでしまってなかなか眠れないとか、その日仕事であったことを考えて眠れないとか、よく経験があります。
寝る前に娯楽をするなら単調で退屈なもの、が鉄則ですね。

羊数えについて紹介されていたのが結構驚きだったのですが、あれってもともとは英語でSheep,Sheep,…と数えるものらしく、これなら発音しやすいし脳を使わないから眠れるのだけれど、日本語の「ひつじ」は特に発音しやすいものでもないので、眠れない夜に数えても意味がないとか…!
たしかに!羊数えても眠れないなぁと思っていました!
今度は英語で数えてみよう。

今日からやること

睡眠はたっぷりとらなければ、と思っていましたが、入眠後の90分にフォーカスすることで睡眠全体の質が向上できると知れたことは大きな収穫でした。
黄金の90分のために、次の4つのことは心がけていきたいと思います。

  • 夜は眠気を感じたときを逃さずに寝る
  • 寝る2時間前の入浴、できない場合は寝る前の足湯
  • 寝る前の娯楽は退屈なもの
  • 眠れない夜は英語で羊数え

睡眠を制して、起きている時間で自分史上最高のパフォーマンスをしたい。

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