自分と大切な人のレジリエンスを育む『OPTION B』

シェリル・サンドバーグについて知って、私淑としたくて、『LEAN IN』に続いて著書を読みました。
こちら、『Give & Take』のアダム・グラントとの共著であるということを今回初めて知り、ますます興味が湧いてきました。

自分自身が彼女のように強い女性になりたいという思いで読み始めましたが、意外にも「辛い経験をした他者との接し方」や「強い子どもを育てる働きかけ」という観点で、実践してみたい気づきが多くありました。

『OPTION B(オプションB)逆境、レジリエンス、そして喜び 』  シェリル・サンドバーグ、アダム・グラント   日本経済新聞出版

まだ幼い子どもを抱えて夫を亡くすという、想像を絶する苦難をシェリル・サンドバーグがどのように乗り越えたのか、そこから強く生きるためのヒントを得たいと思って読み始めました。
幸運なことに、私自身いまそのような苦難の中にあるわけではないけれど、キャリアや子育てのことでたびたび凹んでしまう自分は、もう少し強くなればもっと幸福度が上がるのではないかなと。

本書の序盤で、アダム・グラントの言葉として、レジリエンスは生まれながらにして持つものではなく、後天的に得ることができるものだ、ということが紹介され、さっそく希望を持てた私です。
覚えておきたいと思ったのは、つらいできごとが「自分ひとりのせいではない、すべてではない、ずっとではない」ことに気づくことが立ち直りを助けるということ。
これとは全く逆の「自分のせいだ、何もかもダメだ、この先ずっとダメだ」ということを、今日の小さな失敗から過去の大きな挫折まで、いかによく考えていることか…

「自分のせい」に関連したところで、自分への思いやりとして挙げられていたのが、よくない言動をしてしまったときに、自分の人格ではなく言動を否定すること。
これも、ぜひ心にとどめておきたい。

自分のレジリエンスに関するところ以外で印象的だったのは、冒頭に書いたとおり、「辛い経験をした他者との接し方」と「強い子どもを育てる働きかけ」。
簡単にポイントをメモしておきます。

つらい経験をした友人に思いやりを示す

読んでいていちばん、自分のこれまでの誤りを痛感させられたのが、この部分でした。
つらいことを思い出させて落ち込ませたくない、などと考えてその話題を避けることが、当事者にとって「気にかけられていない」「敬遠されている」と感じられるという経験談でした。

今までに何度かこれをやってしまった自覚があって、離婚した友人や不妊治療をしていた先輩の顔が頭に浮かびました。
質問をしないことで、気にかけていないと感じさせてしまったかもしれない。
大切な人には、沈黙ではなく傾聴と行動で相手を思う気持ちを示そうと決めました。

「できることは何でもするから言ってね」と言う暇があったらなんでもいいから行動を起こすべし、ということも学んだ教訓でした。
ただし、相手に選択する余地を与えること。
「なんでもするから」はついつい言ってしまいそうだし、誰かのためになにかをしたときには「してあげたけど受け入れられなかった」と感じてしまうこともある。
そんなときには、本書で例として挙げられていた「あなたが降りてきても来なくても、私はあと1時間は下にいるから」という思いやり方を思い出したい。

子どものレジリエンスを育む

子どもたちがつらい思いをしたときには助けになりたいと思うけれど、それと同時に、辛い経験から立ち直り、乗り越える強さを持った子になってほしいとも思います。
本書では、夫を亡くしたときにもっとも心配したこととして、子どもたちが幸せになれないのではないか、ということが語られており、その経験から、「子どものレジリエンスを育む」ことについても多くのページが割かれています。

まずは子どもが4つの核となる信念を持てるよう、手助けすることが出発点だといいます。

  • 自分の人生は自分である程度コントロールできる
  • 失敗から学ぶことができる
  • 自分はひとりの人間として大切な存在である
  • 自分のために役立て、他人と分かち合うことのできる強みが自分にはある

正直なところ、私自身がこのような信念を持てているかというと自信がないけれど、この信念を持っている人が人生でチャレンジすることができ、幸福を感じられるだろうということは理解できます。
「親ガチャ」なんて悲しい言葉が生まれてしまう今、特に1つ目はとても大事なことだと思います。

今日からやること

子どもや友人といった大切な人を思いやり、行動できるようになるために、やはり自分自身のレジリエンスを育むことを心がけたいと強く思います。
具体的には、よい出来事に注目できるよう、その日のハッピーだったことを日記に書くことは続けていきたい。
少し前から5年日記をつけ始めているので、よかったことを意識的に探しながら、正直な気持ちを書き綴っていきたい。
1日の終わりに子どもと「今日の楽しかったこと」を話すこともあるのだけど、これはお互いにとってよいことだと思うので、もっと頻繁に話すようにしよう。

シェリル・サンドバーグの前著『LEAN IN』の読書記録もよかったら👇

アダム・グラントの『GIVE & TAKE』の読書記録はこちら👇

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