読書好きなのでいつも何かしら読んでいます。
読んだ本かの学びを最大化したく、アウトプットとしてブログを書いたりしているわけですが、基本をもう一度復習しようと『読書の技法』を再読しました。
数年前にも読んで、佐藤優さんの読書量と守備範囲の広さに圧倒されたことを覚えています。
少し時間がたって、自分の仕事の内容も変化したので、もうちょっと貪欲に佐藤さんの技法を取り入れてみようと。
『読書の技法』佐藤優 東洋経済新報社
本書の内容で個人的に驚いたのは、「はじめに」で以下のように述べられていることです。
受験勉強の内容は、いずれも社会人になってからも役に立つものだ
はじめに
私自身は一生懸命受験勉強に励んだほうですが、正直、それをなかなか仕事に活かしきれていないと感じています。
なので、上記の記述が本当であればそれを実感して、近い将来子どもたちが勉強するときに「大人になってもずっと役に立つことなんだよ」と自信をもって伝えたいと思いました。
本書によると、受験勉強が現実の社会で役に立たないと思うのは、社会人が大学受験レベルの知識を消化しきれていないため、とのこと。
ということは、私自身も受験はパスしたけれどその知識を消化しきれてはいないということなのだと思います。
確かに、恥ずかしながら今もう一度母校の入試を受けたとして、合格できる気は1ミリもしないもの。
何を読めばいいか
受験勉強の内容を消化しきれていない社会人は何を読めばよいか、本書の第Ⅱ部で実例を上げて詳しく述べられています。
これもちょっと驚いたのですが、「高校の教科書と学習参考書」で基礎知識の抜けをなくすべし、と推奨されています。
この中でもちょっとぎくっとした記述がありまして。
学校秀才型だったビジネスパーソンほど、自らに高校レベルでの学力の欠損があることを認めたがらない
第5章 教科書と学習参考書を使いこなす
ああ、そうなのかも。
今受験したら受からないと言いながら、高校レベルの学力の欠損があるとは認めないというところに矛盾を感じます。
だからといってそこを補おうとするのではなく、「もっと仕事に直結する高度なことを学ばないと」と感じているところが、「受験勉強は社会で役に立たない」と言う思いの現れなのだなと気づきました。
「もっと仕事に直結する…」という考え方で目に見える成果を出せていないので、今度こそ佐藤優さんの言うことを信じて高校レベルの基礎知識の強化に励もうと思い直しました。
佐藤さんは文系なので、5章で紹介されている具体例をそのまま真似する必要はないと感じていますが、いくつかの教科書や参考書に取り組みはじめました。
論理の力を強化したくて、現代文の参考書。
政治・経済は履修していなくて苦手意識あり。
熟読には時間がかかる
もっともっと知識をつけたい!という思いが強かったとき、速読法を学ぼうとしていたこともありました。
本書では、基礎知識がない内容の本を速読することはできないと言われています。
本書でいう「超速読」を使って選書をするにも、その分野の基礎知識が必要になる。
基礎知識をつけるには、もともと仕事でなじみのある分野でなければ、上述の教科書や基本書を熟読する必要があるのですね。
このことにとても納得して、今の私にとっては何よりも基礎知識をつけることだと思い知りました。
現時点の実力で理解できない本については後回しにすることが合理的だ。
どの順番で本を読むかということも、重要な読書の技法である。
第2章 熟読の技法
この発想もなかったです。
読書をしてもあまり変化がみられないのは、背伸びした読書をしているからかも。
ということで、まずは熟読をマスターしようと取り組み始めました。
本書流の熟読は、ノートを作りながら3回読むので、とても時間がかかります。
『独学大全』を読んだときも思ったけれど、本気で学ぶ人はしっかり手を動かして貪欲に知識を吸収して自分のものにしている。
『独学大全』では抜き書きをしてオリジナルの索引を作るという目的があったように記憶していますが、本書では理解するために抜き書きをするという原点を忘れないことと述べられていました。
真の読書家を目指す
「おわりに」では、著者が出会った読書家の方が紹介されています。
その方たちは、一見ビジネスに関係なさそうな本(たとえば小説や哲学書)も多く読み、そこから学んだことをビジネスに活かすそうです。
佐藤優さん自身も、ベストセラー小説を読むことで知的出会いの場が増えると述べられています。
私自身、大人になってからは小説を敬遠してあまり読んできませんでしたが、小説について自分の言葉で感想を話せるのには密かに憧れています。
ベストセラー小説からまた手を出してみて、真の読書家になります。
みんなはどんな本読んでるのかな?
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