『セルフリーダーシップ』という言葉を知っていますか?
私は、先日会社でキャリア形成の研修を受ける機会があり、この言葉を初めて知りました。
「自分自身に対するリーダーシップ」というとおり、自ら主体性を持って自律的にキャリアを築いていこうね、というような意味だと理解しました。
この研修ではいろいろと気づきがあり、定期的に振り返りたい自分の核になる部分も少し見えたので、備忘的に記録しておきます。
キャリアに対して悩みやモヤモヤを抱えている方には役に立つ内容だと感じました。
この研修で学びたかったこと
仕事と家庭のバランスについて、ぼんやりした悩み。
仕事に限定すれば、組織のバックグラウンドがなくても稼ぐ力をつけたい、けれど自信が持てないという焦り。
これらに対して、考え方や行動の起こし方のヒントを得たい、という思いで研修に臨みました。
セルフリーダーシップとは船旅の舵取り
研修の受講生はほとんど「セルフリーダーシップ」という言葉を初めて聞く状況でした。
そんな中で、研修講師の方が仰っていたたとえ。
人生を船旅に例えると、セルフリーダーシップとは、その船の舵を自分で切ることだと。
自身の人生は船旅のようにどんな方向にでも行ける。
その大きな方向性を、流されるのではなく自分で決めることがセルフリーダーシップのイメージです。
過去を振り返る
まずはこれまでの人生を振り返るところから、研修は始まりました。
「人生曲線」を作って、出来事とその時の自分の感情を振り返ります。
私の場合、幼少期〜10歳くらいまでと大学受験期、育休中に低迷期がありました。
幼少期は大人しく、苦手な習い事をやめられなかったり、自分を「ガリ勉」だと感じてかっこ悪いと思っていたりしました。
大学受験期は、ストレスで胃潰瘍ができた。
育休中のことは比較的最近なのでよく覚えていますが、社会の役に立っていないという思いでかなり落ち込みました。
反対に、好調だったのは小学校高学年から高校生くらいと、大学生から独身時代。
育休から復職したあとの最近は、冒頭の迷いはあるものの感情は比較的上向きです。
小学校高学年のころ、今でも大好きな幼なじみと競い合って勉強することで、勉強ができるってかっこいいことなのだというマインドになることができました。
低迷の大学受験期を乗り超えた大学時代は一人暮らしが楽しいし、社会人になってからも忙しかったけれど自分の思うままに仕事ができ、特に迷うこともなかったです。
過去〜現在の価値観
次のワークは『価値観ワーク』。
100くらいある価値観のうち、自分が人生において大事にしている価値観を5つ選びました。
直感で選ぶのがポイントだそう。
重要な価値観を明確にできたことが、この研修で一番の収穫でした。
私が選んだ価値観は次の5つ。
- 快適:喜びに満ちた快適な人生を送る
- 家族:幸福で愛に満ちた家庭を作る
- 貢献:世界の役に立つことをする
- 独立:他者に依存しないで生きる
- 自尊:自分に自信を持つ
後日談ですが、夫にこの話をしたら、私っぽいと言っていました。
私の行動、言動にはやっぱりこの価値観が現れているようです。
これらを1つ目の人生曲線と照らし合わせながら、この価値観が育まれた過去の出来事や育った環境を振り返ってみます。
「家族」や「独立」には、人生曲線では出てこなかったけれど、実家の環境が影響していそうだなと。
私の両親は私が高校生の頃に離婚していて、その前も仲が良かった記憶はないです。
学校や部活が楽しかったし、弟や祖父母とも仲がよかったので、『家庭環境が悪くて辛かった』という思いはない(つもり)なのですが、心の底では「両親の仲が良い家族」に憧れはあるのだろうな。
一方で、両親の離婚を経験しているので、自分も独立して強くありたいという思いも強いのだと思う。
「貢献」は土木の仕事をしている根本にある思いだし、だからこそ育休つらい、となったのかなと思う。
「自尊」はガリ勉かっこ悪いだった幼少期から、得意を誇れるようになった10代が関係していそう。
これらを文章にまとめた『自分理念作成』ワーク。
文字にするとちょっと恥ずかしいけれど、重要な価値観を盛り込んだ私の理念はこんな感じ。
私は土木技術者として安全で快適な市民社会に貢献することにやりがいと自信を感じる。
組織や家族に依存することのない独立した女性でありながら、愛情あふれる妻・母として家族と良い関係を築く。
現在インタビューと10年後インタビュー
現在と未来について、2人一組でインタビューワークをしました。
特に未来インタビューは難しかったけれど、定期的に繰り返して目標の解像度を上げていくことが大事だなと感じました。
具体的には、仕事へのやりがいや悩み、大事にしている価値観や大事にしたいけれどできていない価値観、挑戦したいことや目標についてインタビュー形式で考えるワークです。
仕事と自分の価値観の関係を考える機会ってなかなかないので、これも気づきがあるワークでした。
今の仕事のことをあまりイメージせずに直感で選んだ「大切な価値観」と仕事との関係に気づき、納得度が上がったり。
『社内の評価ではなく、独立した人材としての自分の価値向上に重きを置きたい』という私の回答に『社内ではこのような感覚の人が少ないように感じるので、今の私の仕事はあっていると思う』とコメントをもらったり。
その思いの反面、特に仕事において「独立」できているという「自信」がないので迷いがあるのだなと気づいたり。
では10年後どうなりたいかというと、やっぱり私は「市民社会に貢献する」この仕事に誇りを持っていて、携わる人がもっと誇りを持てるようになればいいと思っている。
そのために何か自分が貢献できればとも思っている。
では、今日から何をする?
10年後のインタビューを踏まえて、直近1〜3年後の有りたい姿を考える。
そのための第一歩を考える。
これが最後のワークでした。
そうそう、これが大事だよねととても納得しました。
有りたい姿をしっかりと描き、その姿と現在とのギャップを埋める行動をする。
現在の行動が未来の有りたい姿にどう繋がっているのかを常に考える。
そういうことだと思います。
私は、社内である仕組みを作りたいと思っていて、そのためにまずは部内に現状を説明するところから始める、のが第一歩です。
日々の業務に追われて、未来に向けた行動が後回しになりがち。
ここで宣言して、一歩ずつ始めよう。
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