『どこでも誰とでも働ける』ことを強く意識する

組織に頼らず自律的に仕事ができる自分を目指したい、とつねづね思っています。
やっぱり『LIFE SHIFT』のインパクトは大きかった…!
本書のタイトルを見て、きっとそんな私にとってヒントになることが書かれているだろうと期待して、Audibleで聴いてみました。

『どこでも誰とでも働けるー12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』 尾原和啓 ダイヤモンド社

マッキンゼーやリクルート、Googleといった名だたる会社で活躍してこられている尾原和啓さんの経験から得られた「どこでも誰とでも働ける」ようになるためのルールを記した本書。
帯からしてインパクト大です。
以前、どこかでおすすめされていた『ITビジネスの原理』を読んだのですが、同じ尾原さんの著作なんですね。
学生時代に経験された阪神大震災でのボランティアのエピソードが印象に残っていました。
どちらの著作でも紹介されているので、尾原さんの仕事の原点になる経験なのだろうと思いました。

「どこでも誰とでも働ける」とは

私が共感したこのタイトルの意味は2つあって、

  • どんな職場でも仕事で評価される人材であること
  • 自分の好きな場所で好きな人と働くことができる時代であること

私がまず目指したいのは前者。
前者の前提のうえで、テクノロジーの進化や社会の変化が相まって、後者も実現できるようになるのかなと感じています。

私は建設業に従事しているので今すぐ後者(特に自分の好きな場所)を実現することは難しいと感じます。
一方で、今流行りのロボティクスコンストラクションなどの成果として、10年後くらいには部分的にでもそれが実現している未来を描いてもいます。

まず私個人としては、「どんな職場でも仕事で評価される人材」を目指すためのルールとして本書から取り入れられるものは取り入れたい、という思いで本書を聴きました。

このあいだ「セルフリーダーシップ研修」のグループワークで「どんな職場でも仕事で評価される人材になりたい」と言う主旨の話をしたら、社内ではそんな考え方の人にあまり出会ったことがないと言われました。
中途採用で入社されたその方は、社内の評価だけを気にしている人が多いと感じているようでした。
私としては、社内の評価だけを目指すのはリスクが高いと感じていて、今の世の中、会社が傾いたとしても、会社を辞めたとしても、自分の力で食べていける力をつけなくてはという危機感をいつも抱いています。

そんなこんなで、尾原さんのキャリアからはきっと学ぶことが多いだろうと期待していました。
全体としては、「真似できないなぁ」と感じる部分もありましたが、「これはやってなかったけど大事だ!」と感じたものがいくつかあったので紹介します。

ちなみに、本書で語られるご自身の経験などから、尾原さんはFFS理論でいうと「拡散性」が高い方なのだろうなぁと予想しました。
タイプが違う方の成功体験をそのまま真似しようとしないのは大事だというのが最近の学びです。

相手の期待値をコントロールする

どこでも誰とでも働けるようになるためには「プロフェッショナルである」ことが必要だといいます。
では、プロフェッショナルであるにはどうすればよいか。

常に相手の期待値を超える成果を出すこと、です。
そうだよなぁ、その覚悟を常に持っていないといけないよなぁ。
というのは当然なのですが、そのためには相手の期待値を正しく把握し、時にはコントロールすることが重要です。
ついついセールストークで期待値を上げることを言ってしまいがちですが、あえて期待値を下げる事が必要になることもあるのですね。

この観点はあまり意識してこなかったので驚きましたが、なるほど大事だなぁと納得しました。
この部分を聴いた数日後に、ある社外の方からこんな話を聞きました。

『顧客は新しい技術やプロダクトのことを万能だと思っていることがある。それで、バグがあったりするとがっかりする。顧客としっかり話をして、どの程度のものをイメージしているか理解しなければならない。期待値のコントロールだ』

まさにこの本で述べられていることを顧客とのやり取りの中でされているのだ、とピンときました。
関心を持たれるくらいには期待値を上げないといけないので、その塩梅を磨いていく必要があるのですね。

ライフワークとライスワークのバランス

これもあまり気にしていなかった考え方でした。
ライフワークに取り組みたいという思いが強くて、お金のためにやりたくない仕事をするのが嫌。
ライフワーク100%で生きていくのは目指したい究極の姿だとしても、その時その時にライフワークとライスワークのバランスをとっていくという考え方が示されていて、とても勉強になりました。

例えば、今のスキルや経験ではライフワークがお金にならないとして、会社員としての仕事をライスワークとして続ける。
一方、副業やボランティアでライフワークにも取り組み、経験を積んでいく。
そのバランスは自分自身でとっていく。
そのように考えることでライスワークにも前向きに取り組めるように思いました。

仕事で使える英語の身につけ方

尾原さんは、日常会話の英語はAIが十分実用的なものになっていると前置きしたうえで、仕事で使う英語は身につける必要があるとして、その身につけ方を紹介されていました。

英語が身につく一番の方法は「商売の会話をすること」。
現地で市場に行くことがよいと紹介されていました。
市場であれば、相手は商品を売りたいと思っているので、客が拙い英語だったとしてもどんなものが欲しいのか真剣に聞こうとしてくれる。
そこで、例えば相手が言い換えた表現を覚えることで英語力が磨かれる。

もっとよいのは、自分が市場になること。
英語力が高くなかったとしても客が自分を理解しようとしてくれるような価値を提供できるようになれ、ということでした。
本書の中で「ギブ」の精神について何度も言及されていますが、相手にギブできるようなもの(知識など)を持っておくことで、言語の壁があったとしても相手が話を聞いてくれる状況を作ることができるのだと理解しました。
そうして実地で学ぶことで生きた英語が身につく。

どこでも誰とでも働けるために必要なルールを意識する

ここまで紹介した3つのルールは、今まであまり意識していなかったことで、とても大切だと感じました。
直近では「期待値のコントロール」と「ライフワークとライスワーク」を心がけて仕事をしていきます。

ちなみに、本書はAudibleで聴きましたが、朗読が内容にぴったりの爽やかな声とトーンでおすすめです。
散歩のおともに聴いていて元気が出ました。

余談ですが、この本はヒカキンさんも推薦とのこと。
親子でヒカキンさん大好きなので、読んだあとに気づいてちょっと嬉しかったです。

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